全額支給奨学金 海外大学院留学プログラム Asian Peacebuilders Scholarship (APS)

元「国連平和大学 Asian Peacebuilders Schalrship (APS)」にいた学生のブログです。「日本一APSに詳しいブログ」を目指して、APS、海外大学院留学、フィリピン、コスタリカ生活など色々書き綴ってます。

在外公館専門調査員 提出書類(履歴書、調査研究実績概略、専門領域・志望動機)

今回は、前回のJICA企画調査員から戻って再び在外公館専門調査員についてです。この記事では2019年春募集の一次試験合格者に課された書類の内、履歴書、調査研究実績概略、専門領域・志望動機についてご紹介します。数回に渡って試験について書いていますので他の記事もご覧ください。専門調査員に関する前回の記事はこちらからどうぞ。

 

 在外公館専門調査員 一次試験合格者提出書類について(*)

2019年春募集では一次試験合格者に対して、主な書類として履歴書、調査研究実績概略、そして専門領域・志望動機の提出が求められました。

*この情報は2019年春募集時点のものです。変更になっている場合がありますので必ずご自身で最新情報をご確認ください。

 

1)履歴書

2019年春募集では履歴書のみ全て手書きでした(秋募集では専用の応募サイトでパソコン入力できるようです…羨ましい)。私の場合は書くたびに誤字脱字が見つかり、計3回書き直しました。書き直すたびにAPSの事務局に行きスキャンをお願いしてました。

それだけ書き直したにもかかわらず、提出した履歴書の学歴の西暦がズレており、ズレたことでできた空白の1年間について面接で質問を受けました(面接中に訂正できました)。皆さんはこんなケアレスミスはないかと思いますが、最新の注意を払って履歴書を作成されることをお勧めします。

2)調査研究実績概略

この書類は自身の研究に関する履歴書のような物です。冒頭に「代表的な論文のタイトルおよび要旨(複数可))」とあり、もしパブリッシュされた論文をお持ちの場合はここに要旨を書きます。私の場合、査読付きと査読無しの公開論文(書籍の章を含む)がいくつかありましたので、ここで3本紹介しました。いずれも希望する公館の業務と直結するテーマでありませんでしたが、論文の内容について面接で質問を受けました。もし要旨を書かれる際は念のため、面接で聞かれても簡潔に内容について答えられるよう準備されるのをお勧めします

また、その下の「調査・研究実績」では学部や大学院で学んだこと、目下関心のあるテーマなどについて簡単にまとめました。嘘は書いていませんが、出来るだけ希望公館での業務に近づけた形で書きました。

 

3)専門領域・志望動機

ここでは、A:「専門調査員として活用できると思われる、あなたの専門領域(複数でも可)および経歴(大学、 大学院等で修めた分野および、実際に職務・研究等を通じた活動の中で得た成果や実績)について具体的にお書きください。」という質問と、B:「志望動機について、将来の進路希望も含めてお書きください。」について書く必要があります。

Aついては、あくまで私個人の場合ですが、「学術的な専門領域」「実務経験」の2つに分け、それぞれ1パラグラフずつ書きました。前者ではAPS在籍中に学んだことで自身が興味関心を持っていること、また実際に研究をしていることをまとめ、希望公館の業務について自身がアドバンテージ、専門性を持っていることをアピールしました。

一方の実務経験では、多くの希望公館が翻訳業務通訳業務、そして文章作成業務を専門調査員に課していることから、自身の実務経験の中でそれらと結びつくものを挙げ、即戦力として勤務できる旨をアピールしました。

ただし、いずれも実際にどの程度アピールになったのかはわかりません。

Bについては、特に何か意識したわけではなく、正直に国際協力の現場で仕事がしたい、この希望公館の業務に興味があることをそのまま書きました(面接でも改めてどうして今回専門調査員に応募したのかについて確認されました)。

4)その他

履歴書は別ですが、一番気をつけたのは「いかにひと目で理解できるものにするか」でした。選考を担当される方々は大量の書類に目を通す必要があるはずなので、出来るだけ少ない文字数で、一目で要点がわかるように強調したい点は太字で、内容毎に段落分け、あるいはスペースで分けるなど…当たり前ですが、「パッと見」を大事にして文章を書くことに専念しました。以上、応募される方の参考に少しでもなれば幸いです。

次回は専門調査員の二次試験の内、外国語試験について書こうと思います。 

JICA企画調査員 応募倍率について

先日、JICA企画調査員の2020年度上半期(4月~9月)派遣ポストの募集が始まりました。募集と同時に、最近の各ポストの応募倍率についても情報公開がされましたので、今回はそれらを元に出願傾向について見ていきたいと思います。私が実際に企画調査員に応募した時の体験談の記事はこちらからどうぞ。

 

 JICA専門調査員 全体の応募倍率の動向

まず、JICAより今回公表された情報は、

・2018年度上半期募集

・2018年度下半期募集

・2019年度上半期募集

の3つです。私も応募した2019年度下半期はまだ集計中とのことです。

以下、地域毎の倍率、さらに最も倍率が高かったポストを比較してみます。なお、2019年上半期については延べ人数(第二希望、第三希望等も含んだ数)として公表されていますので、倍率もそれを踏まえたものになっており、前年の応募倍率とはマッチしません。

1)2018年度上半期募集

・全体の倍率

全世界115のポストに対して応募者総数が629人でしたので、倍率は約5.5倍でした。

・各地域の平均倍率

東南アジア:約5.1倍(最高はタイの業務調整専門家のポストで12倍

大洋州:4倍(最高はソロモン、パプアニューギニア、フィジーの専門家ポストで6倍

東&中央アジア:6倍(最高はウズベキスタンのポストで7倍

南アジア:約5.1倍(最高はアフガニスタンの社会開発のポストで11倍

中南米:約5.2倍(最高はセントルシアの社会開発のポストで14倍

 アフリカ:約6.1倍(最高は南スーダンの平和構築のポストで21倍

中東&欧州:約6.1倍(最高はコソボの専門家ポストで11倍

延べ数に基づく倍率とはいえ、中には10倍を超えるポストもあるのは驚きです。南スーダンのポストにおいては20倍以上となっていました。

 
2)2018年度下半期募集

・全体の倍率

全世界107のポストに対して応募者総数が432人でしたので、倍率は約4倍でした。

・各地域の平均倍率

東南アジア:約4.4倍(最高はカンボジアの業務調整専門家のポストで12倍

大洋州:5.6倍(最高はサモア、ソロモンのポストで8倍

東&中央アジア:約3.5倍(最高はウズベキスタンの案件形成のポストで14倍

南アジア:約5.4倍(最高はインドのコミュニティ開発のポストで16倍

中南米:約3.6倍(最高はコロンビアの専門家のポストで7倍

 アフリカ:約3.6倍(最高はガーナ、マラウィのポストで9倍

中東&欧州:約4.3倍(最高はパレスチナの専門家ポストで9倍

 

3)2019年度上半期募集

・全体の倍率

ポスト数は2018年度の半分以下の全世界42のポストでした。応募総数(応募者数ではない)は399でしたが、これは見かけ(延べ数)なので実際の応募者数はわかりません。 

・各地域の平均倍率(応募数は延べ数)

東南アジア:12.6倍(最高は東ティモールのガバナンスのポストで21倍

大洋州:8.7倍(最高はソロモンのポストで13倍

東&中央アジア:7.5倍(最高はモンゴルの環境管理のポストで12倍

南アジア:17倍(今回はパキスタンの保険医療のポストのみで17倍

中南米:8.7倍(最高はドミニカのポストで13倍

 アフリカ:7.4倍(最高はケニアの民間セクターポストで12倍

中東&欧州:約12倍(最高はイラクのポストで16倍

4)感想

2019年度は延べ数表記になってしまったため、過去の分と比較ができなくなってしまいました。 2018年度だけで見ると、全体の倍率が4〜5倍強とそれほど競争率の高いものではないですが、中には10倍を超えるポストもあり、また一概にどの地域の倍率が低いとも言えないようです(もしかすると案件毎に比較すると高低があるのかもしれません)。今後応募される際の参考になれば幸いです。

在外公館専門調査員 一次試験(日本語論文)

今回も前回に引き続き、在外公館専門調査員についてです。今回は一次試験の内、日本語論文試験についてご紹介します。数回に渡って試験について書いていますので他の記事もご覧ください。前回の記事はこちらからどうぞ。

*この情報は2019年春募集時点のものです。変更されている場合がありますので予めご了承ください。

 

 在外公館専門調査員 一次試験について(日本語論文)

外国語試験を終えた後は、適性検査と日本語の論文試験を受けなければなりません。

後者の日本語論文試験では、自身が希望する在外公館に提示されている問題文にしたがって回答文を作成する必要があります。希望する公館が2つの場合には論述試験をそれぞれ受けなければなりません。

なお、日本語の論述試験の前に適性検査が実施されますが、こちらは英語試験同様、完全マークシートであり、制限時間内で自身の性格に当てはまる方に時間の許す限りひたすらマークしていきます。

1)試験形式

問題冊子と回答用紙(裏表に罫線の入ったA4用紙)用紙が配られます(問題冊子の持ち帰りは外国語試験同様不可)。問題冊子一冊に全ての公館の問題文が記載されています。

2)試験時間

試験時間は1つの公館につき1時間です。第二希望の公館がある場合、休憩を挟んで計2時間受験する必要があります。

3)試験問題

こちらについても他のブログ等で紹介されている通り、いわゆる「〜について論じなさい」という一行問題です。全ての問題をしっかりとチェックしたわけではありませんが、各公館での専門調査員の業務に関連した問題となっているものがほとんどでした。

肝心の文量ですが、私の場合、一行おきに書いて両面が埋まる程度の回答でした。

 

4)試験のレベル感

試験のレベルについては、外国語同様受験者それぞれの背景知識によって異なってくると思いますので、ここでも私個人の感想として以下書きます。ちなみに専門調査員の業務は大きく分けて、政治系経済系、そして文化広報系の3つに分かれると思いますが、私は政治系の業務に携わる公館を2つ選びました。

第二希望まで選択した場合、2つの公館の問題に回答しなければなりませんが、どちらから先に答えても構いません。そのため、問題文を比較して答えやすい方から解くのがおすすめです。というのも、1つ目の公館の回答終了後に休憩が入るため、2つ目の公館については試験開始前にどんな風に答案を組み立てるか考える時間が取れるからです。ちなみに、公平を期すためこの時間の携帯電話や参考書の取り出しは厳禁となっています。

答案の組み立て方(あくまで私個人の例です)としては、

1)問題文に関連するその国の歴史的背景

2)問題文に関連するその国が抱える課題

3)問題文に関連する日本政府の支援の現状等

4)問題文に関連する個人の考え

の4段構成としました。3)の日本政府の支援の状況等については、外務省HPの国別援助方針が参考になるかと思います。

5)その他

今回の試験に当たって、情報収集に力を入れ過ぎてしまい筆記の練習はできずじまいでした。そんな状態で2時間ひたすら書き続けるというのはかなりしんどいもので、加えて恥ずかしながら書けない漢字もいくつかありました(いかに普段パソコンに頼っているかを改めて思い知りました)。さらには西暦を間違えるといったケアレスミスもあり、反省仕切りの論述試験でした。秋募集を受験される方はぜひ数回筆記の練習をされることをおすすめします。

次回は専門調査員の二次試験用に提出する一次試験合格者向けの書類についてです。 

在外公館専門調査員 一次試験(英語)

今回は前回に引き続き、在外公館専門調査員についてです。今回から数回に渡り試験について書こうと思います。今回は一次試験の内、外国語(英語)試験についてご紹介します。前回の記事はこちらから。

 

 在外公館専門調査員 一次試験について

在外公館専門調査員になるためには、一次試験(外国語&日本語の筆記試験)二次試験(外国語&日本語の面接試験)に合格する必要があります。

一次試験の外国語試験では、自身が受ける在外公館指定の外国語試験を受験する必要があります。希望する公館は2つまで記載できますが、その際言語は同じにしなくてはいけません。私は今回英語の公館を希望しましたので、外国語試験として英語を受験しました(問題は持ち帰り禁止でしたので、以下は全て私の記憶に基づいています)。

*この情報は2019年春募集時点のものです。変更されている場合がありますので予めご了承ください。 

1)試験のスタイル

問題冊子とマークシートの用紙が配られます(問題冊子の持ち帰りは不可)。他の言語はわからないのですが、英語に関しては完全マークシートです。記述を求められる項目はありませんでした。TOEICのようなイメージです。

2)試験時間

試験時間は1時間です。

3)試験問題

既に他のブログ等でも紹介されている通り、試験問題は5つのパートから構成されていて、それぞれ、語彙問題同義語問題イディオム問題文法問題、そして文章読解問題です。リスニングやライティングの問題はありません

問題数は(記憶が正しければ)80問近くあったと思います。「問題数が多いな」というのが最初の印象でした。

 

4)試験のレベル

試験のレベルについては受験者それぞれの語学力や感触によると思いますので、ここではあくまで私個人の感想として以下書きます。ちなみに私の語学力のレベルとしてはTOEFL90点台(一般的に、海外大学院の留学生は100点を超えている)と決して高くはありません(自己研鑽がまだまだ足りないようです…)。

最初の語彙問題イディオム問題はかなり難しいと思います。ただし、イディオム問題に関してはそのイディオムを知らないとしても、「これしか当てはまるものがないんじゃないか」という感じで解くことができました。

同義語問題はイディオム問題に比べると比較的簡単です。文法問題に関しては選択肢は2つに絞られるけどどちらが正しいのか…という問題が多くあり、自信を持って選べた問題は多くありませんでした。

最後の文章読解問題に関しては、TOEFLやIELTSの問題に慣れている人なら難なく解けるレベルです。(記憶が正しければ)文章が5つ程度あり、問題も多くあるように一見見えますが、読みやすい文章でかつ問題もとてもシンプルなものでしたので、そんなに時間をかけることなく回答出来ました。

普段から英語の文章に触れている留学生のような方にとってはそんなに手こずることなく解けるレベルの問題だと思います。 

5)服装・その他

服装について迷う方がいるかもしれませんが、スーツ姿の方も入れば、Tシャツの方もいました。また、コーヒーサーバーが無料で使えて、コーヒーと紅茶が飲めました。

 

次回は専門調査員の一次試験の内、日本語論述試験について書きます。 

【合格!】2019年春募集在外公館専門調査員

今回の記事は前回の国連JPO、JICAの企画調査員に続いて応募した、在外公館専門調査員についてです。結論から言いますと、無事に合格できました!

 

 2019年春募集在外公館専門調査員について

国連JPOやJICAの企画調査員と並んで、国際協力分野でのキャリアを目指す方によく知られているのが、在外公館専門調査員です。大使館をはじめ在外公館で働くものの、実際の選考は国際交流サービス協会という一般社団法人が行なっています。従って、海外の日本国大使館&総領事館あるいは政府代表部で勤務する際には協会の「嘱託職員」という形になります。

JICAの企画調査員と同じく春と秋の年2回の一括応募となっており、年によって若干か変動はあるものの、70近いポストがそれぞれ募集されます。

2019年春募集では全世界で71のポストが同時に募集され、各大使館等での業務内容、赴任時期、また必要とされる経験や能力などが事前にチェックできました。

なお応募にあたっては郵送での提出が原則となっていますが、海外在住などの場合はメールでの提出も可となっています。

今回の専門調査員募集では、提出書類が例年とは異なり第一段階(応募者全員)第二段階(一次試験合格者のみ)に分かれていました。第一段階では下記5つの書類の提出が求められました。

・確認票
・エントリーシート
・ハガキ
・個人情報利用目的通知書兼同意書
・宛名(封筒に貼付)

*この情報は2019年春募集時点のものです。変更されている場合がありますので予めご了承ください。

 

1)確認票

国際交流サービス協会のウェブサイトからダウンロードでき(エクセルデータ)、顔写真を添付し、また希望公館等を明記します。

2)エントリーシート

上記確認票の別シートとなっており、修士号の有無や生年月日、連絡先等を明記します。

3)ハガキ

後日受験票となるハガキです。海外在住でメール応募の際は一次試験の時に立て替えることができます。

4)個人情報利用目的通知書兼同意書

こちらも国際交流サービス協会のウェブサイトからダウンロードできます。印刷して署名する必要があります(メール送付の場合は署名後PDFにスキャン)。

5)宛名(封筒に貼付)

こちらは郵送の際に、必要事項を記入した宛名を応募の封筒に貼付します。メール応募の際は必要ありません。

このように、今回から一次試験用の書類準備は非常に簡単なものになっています。

 

6)結果

結果については、タイトル通り無事に一次試験の語学&論述(日本語)試験、そして二次試験の面接試験(外国語&日本語)を突破でき、また第一希望の公館に赴任予定となりました!これまで、国連JPO、JICAの企画調査員に連続で不合格でしたので喜びもひとしおでした。(そして偶然にも100記事目で就職の記事を書くことができました。)

専門調査員の存在を知ったのは協力隊として派遣されていた時で、おおよそ2年毎に同じポストが募集されると聞いていたので、「もしAPSに合格できたら次はこのポスト(公館)に募集しよう!」と2年前から決めていました。第一希望は難しいだろうなと思っていましたが、2年越しの目標が達成できました。

また次の記事でも触れますが、専門調査員の試験は一次、二次共に日本で行われます(オンラインは認められていません)。本来であればフィリピンに帰ってから受験…と思っていたのですが、今年は例年よりも試験日が早かったため、今回は試験のためにコスタリカから日本に一時帰国しました(幸運にもたまたま取っていた授業がリサーチブレーク中だったので単位を落とすことなく受験できましたが、渡航の準備や授業の課題等でかなりドタバタしました)。

JPOや企画調査員同様、専門調査員にもAPSの卒業生の方がいらっしゃいます(まだお会いしたことはありませんが)まだ数は少ないかもしれませんが、国際協力の現場でAPS卒業生の方々が活躍されているのは間違いないようです。

 

次回は専門調査員の一次試験について書きます。 

2019年JICA企画調査員、出願と結果

今回は、前回の国連JPOに引き続いて応募した、JICAの企画調査員についてです。

こちらの記事で2018年度と2019年度上半期の倍率をまとめています。良かったらこちらもどうぞ。

 

 2019年度 下半期派遣企画調査員(企画)について

ご存知の方も多いと思いますが、2019年度以降派遣される企画調査員のポストは、これまでの個別応募型から年2回の一括応募となりました。これまでは案件毎に応募できていたものが、今回の変更に伴い案件を絞って応募せねばならず、応募者からするとちょっとチャンスが減ってしまったような気がします。

2019年の下半期では、全世界で約80のポストが同時に募集され、各案件の内容、給与、また必要とされる経験や能力などが事前にチェックできました。

なお、応募にあたっては、JPO試験で必要とされたオンラインによる事前登録は必要ありませんが、代わりに国際協力のキャリアサイトであるPARTNERでのアカウント作成及びロスター登録が必要となっていますので、今後応募予定の方はくれぐれも忘れないようにしてください。

 

今回の企画調査員応募にあたって、下記5つの書類の提出が求められました。

・専門家履歴書(PARTNERでロスター登録後、オンライン上で履歴書が作成可能)

・証明写真用データ(Wordファイルで提出)

・希望調査票/業務企画書

・公的語学資格証明書

・海外居住状況確認書

それぞれの書類の詳細については以下の通りです。

1)専門家履歴書

PARTNER上で作成でき、必要事項をひたすら入力するのみ(日本語のみ)なので手間こそかかりますが、JPO出願に比べそんなに負担にはなりません。

2)証明写真用データ

「デジタルカメラ等で撮影したものでも可」とのことでしたので、自宅でスーツ着替えてスマホで写真を取ってもらい、それを証明写真サイズに切り取って提出しました。

3)希望調査票/業務企画書

今回の出願の中で最も時間がかかったのがこの書類です。希望するポストを記入し、「6つの資質・能力」と呼ばれる、総合マネジメント力コミュニケーション力分野/専門課題力問題発見・調査分析力援助関連知識・経験地域関連知識・経験の6項目につき自分のバックグラウンドに基づいて書かなければなりません。

その他、志望動機、実際に担当することになった際に優先的に取り組みたい課題、そして今後のキャリアビジョンについても記入する必要があります。
 

4)公的語学資格証明書

今回は英語圏の国を選びましたので、前回のJPO出願の際にも使ったTOEFL iBTのスコアを提出しました。JICAは語学力についてはS、A、B、Cの4ランクを用いており、多くのポストがAランクを設定していました。このAランクについては、英語で言うと、

・TOEIC:730点以上

・TOEFL iBT:79点

・IELTS:6.0以上

・英検:準1級

程度の語学力とされています。

5)海外居住状況確認書

こちらは現在の居住状況について申告するためのものです。

6)結果

結果ですが、前回のJPOに引き続き今回も不合格でした。分野こそずれていたものの、協力隊として派遣されていた地域のポストに絞って出願しましたので、チャンスがあるのでは…と思っていたのですが、残念。卒業のタイミングや号数(A~C号)を考えると出願できるポストはかなり限られていたので、今回しょうがないと自分に言い聞かせ、また次回の募集(2020年度上半期)にトライしようと思います。

*企画調査員経験者の方に聞いたところ、A、B号は企画調査員経験者向けC号については、未経験でも案件とマッチすれば合格の可能性があるとのことです。

APS卒業生にも過去数人、企画調査員としてお仕事をされた方がいます(実際にお会いしました)近い将来、自分もぜひAPS卒業生の企画調査員として何処かの国で仕事ができたら思います。

2019年国連JPO、出願と結果

今回は先日就職活動の第一弾として応募した、国連のJPO(Junior Proffesional Officer)制度についてです。

 

2019年JPO出願について

2019年のJPO試験では、必要書類の提出の前にオンラインによる事前登録が必要となっていました。この事前登録を怠ると書類を提出しても選考の対象外となるそうなので、(もし来年度もこの事前登録制が残っていれば)くれぐれも忘れないようにしてください。

2019年のJPO試験では下記5つの書類の提出が求められました。

・英文カバーレター(書式自由、A4用紙片面1枚)

・英文略歴(レジュメ)(書式自由、A4用紙片面1枚)

・英文応募用紙(国連事務局 Personal History Profile (P11)

・和文応募用紙

・TOEFL又はIELTSスコア

 

1)必要書類その1:英文カバーレター(書式自由、A4用紙片面1枚)

英文カバーレターの書き方は書式自由とのことでしたので、ネットに落ちているサンプルからフォーマットを拾い、自分用にアレンジして書きました。国連平和大学には専従のキャリアアドバイザーがいますので、彼女の所にドラフトを持っていけば、英語の添削だけでなく構成等についてもアドバイスがもらえます。

2)英文略歴(レジュメ)(書式自由、A4用紙片面1枚)

こちらのレジュメ(CV)についても書式自由でしたので、APSに出願した際に使った物をA41枚に収まるように書き換えました。書き換える際、特に職歴欄で、自分が応募したいJPOのポストのTOR(Terms of Reference)で使われている動詞(action verbs)をそのまま使って、自分の経歴がポストに関連していることをアピールすると良いようです。

3)英文応募用紙(国連事務局 Personal History Profile (P11)

上記の2つとは違い、こちらは決められたフォーマットに情報を追加していく必要があります。個人的にはこの準備が一番大変(面倒)でした。これまでの職歴を確認には当の年収や直属の上司の名前など、詳細な情報が求められており、どの程度まで正確に書く必要があるのか悩みながら欄を埋めていきました。

またこのP11フォームの最後の欄に「MOTIVATION LETTER」を書く欄があるのですが、ここには1)英文カバーレターに加筆したものを書きました。カバーレターについてはA41枚までという制限がある一方、こちらには分量の指定が特に無いためです。

 

4)和文応募用紙

こちらの和文用紙も予めフォーマットが決まっていますが、P11ほど詳細な情報が求められていないので比較的楽に書けました。ただし、職歴の欄に「職務内容」を書く欄があり、そこにどのような業務に従事してどのような成果を挙げたかを書く必要があります。この部分が一番難しく、神経を使った箇所でした。なかなかこれまでの社会人経験の中で、具体的な「成果」を挙げられるような部門、業務に従事していなかったのでかなり苦戦しました。最後の「志望動機」の欄には、P11の「MOTIVATION LETTER」の翻訳をベースに加筆して書きました。

5)TOEFL又はIELTSスコア

JPO試験では、TOEFL・IELTS共に英語のオフィシャルスコアとして認められており、受験者の平均点はTOEFLで100点IETLSは7.0を超えています。一方の最低点はというと、TOEFLが90点IETLSが6.0とのことです。個人的にはTOEFL 90点とIELTS 6.0にはかなりの開きがあるかと思うのですが、これは職歴や特殊な技能、あるいは英語以外の語学力が関係しているのかもしれません。

今回はJPO受験にあたって、コスタリカでTOEFLを受験しました。冷房は強めでしたが、とても綺麗な部屋でアフリカで受験した時のような機械トラブルもなく環境はとても良かったです。しかし、最低点は満たしたものの100点には届かないまま受験となりました。

6)結果

結果は残念ながら不合格でした。国内で既に修士号を持っていたので今回受験資格こそありましたが、分野がずれている(学術修士)、TOEFLも100点未満、また職歴も先方には魅力的に映らなかった…というのが理由かもしれません。

APS卒業生にも現役JPO、またJPO経験者がおり(平均して1期に1人程度とのこと)、数回の受験を経て合格された方もいるとのことでした。今回は残念でしたが、無事にAPSプログラムを修了できたらまた来年受験してみようと思います。