在外公館専門調査員 一次試験(日本語論文)
今回も前回に引き続き、在外公館専門調査員についてです。今回は一次試験の内、日本語論文試験についてご紹介します。数回に渡って試験について書いていますので他の記事もご覧ください。前回の記事はこちらからどうぞ。
*この情報は2019年春募集時点のものです。変更されている場合がありますので予めご了承ください。
在外公館専門調査員 一次試験について(日本語論文)
外国語試験を終えた後は、適性検査と日本語の論文試験を受けなければなりません。
後者の日本語論文試験では、自身が希望する在外公館に提示されている問題文にしたがって回答文を作成する必要があります。希望する公館が2つの場合には論述試験をそれぞれ受けなければなりません。
なお、日本語の論述試験の前に適性検査が実施されますが、こちらは英語試験同様、完全マークシートであり、制限時間内で自身の性格に当てはまる方に時間の許す限りひたすらマークしていきます。
1)試験形式
問題冊子と回答用紙(裏表に罫線の入ったA4用紙)用紙が配られます(問題冊子の持ち帰りは外国語試験同様不可)。問題冊子一冊に全ての公館の問題文が記載されています。
2)試験時間
試験時間は1つの公館につき1時間です。第二希望の公館がある場合、休憩を挟んで計2時間受験する必要があります。
3)試験問題
こちらについても他のブログ等で紹介されている通り、いわゆる「〜について論じなさい」という一行問題です。全ての問題をしっかりとチェックしたわけではありませんが、各公館での専門調査員の業務に関連した問題となっているものがほとんどでした。
肝心の文量ですが、私の場合、一行おきに書いて両面が埋まる程度の回答でした。
4)試験のレベル感
試験のレベルについては、外国語同様受験者それぞれの背景知識によって異なってくると思いますので、ここでも私個人の感想として以下書きます。ちなみに専門調査員の業務は大きく分けて、政治系、経済系、そして文化広報系の3つに分かれると思いますが、私は政治系の業務に携わる公館を2つ選びました。
第二希望まで選択した場合、2つの公館の問題に回答しなければなりませんが、どちらから先に答えても構いません。そのため、問題文を比較して答えやすい方から解くのがおすすめです。というのも、1つ目の公館の回答終了後に休憩が入るため、2つ目の公館については試験開始前にどんな風に答案を組み立てるか考える時間が取れるからです。ちなみに、公平を期すためこの時間の携帯電話や参考書の取り出しは厳禁となっています。
答案の組み立て方(あくまで私個人の例です)としては、
1)問題文に関連するその国の歴史的背景
2)問題文に関連するその国が抱える課題
3)問題文に関連する日本政府の支援の現状等
4)問題文に関連する個人の考え
の4段構成としました。3)の日本政府の支援の状況等については、外務省HPの国別援助方針が参考になるかと思います。
5)その他
今回の試験に当たって、情報収集に力を入れ過ぎてしまい筆記の練習はできずじまいでした。そんな状態で2時間ひたすら書き続けるというのはかなりしんどいもので、加えて恥ずかしながら書けない漢字もいくつかありました(いかに普段パソコンに頼っているかを改めて思い知りました)。さらには西暦を間違えるといったケアレスミスもあり、反省仕切りの論述試験でした。秋募集を受験される方はぜひ数回筆記の練習をされることをおすすめします。
次回は専門調査員の二次試験用に提出する一次試験合格者向けの書類についてです。