国連平和大学(University for Peace) in コスタリカ:授業レビュー その3(国連システム)
今回は先日無事に終わった全学生合同の授業、「The United Nations System(国連システム)」についてご紹介します。
「The United Nations Sytem」
UPeace最初の授業だった「UPEACE Foundation Course」に引き続き、今回の「The United Nations System」も全UPeace生必修の授業となっています。
この授業では実際に国連本部で働いていらっしゃる職員の方(今年は日本人の方でした!)から、国連の機関、機能、そして国連が抱えている諸問題について講義を受けたり、実際にコスタリカに置かれている各国連機関(UNHCRなど)で働く職員の方たちとのパネルディスカッションが設けられていました。
2週間の講義のうち、最初の1週間は国連の全体像に関する解説&グループセミナー、次の一週間は各トピック(移民問題、環境問題など)に絞った講義&国連職員の方とのパネルディスカッション、という構成でした。
国連に関する講義:「国際連盟(The League of Nations)」と「国際連合(The United Nations)」
講義の中では、国際連盟ができた背景から現在の国際連合への移り変わり、そして国連総会を含む国際連合の7つの主要機関と専門機関が主に扱われました。解説がメインではありましたが、講師の方が現役の国連職員の方ということもあって、時折現場の話も聞くことができました。
UPeace版「平和のための結集会議(Uniting for Peace)」
講義の後、最初の一週間は各学部の学生がバラバラにシャッフルされたセミナーでした。このセミナーでは、講義で解説されたテーマを元にみんなでディスカッションをする時間なのですが、セミナー最終日には模擬「平和のための結集会議(Uniting for Peace)」をすることになりました。
「平和のための結集会議」とは、1950年に採択された国連決議第377号に基づき、安保理が拒否権のために機能不全となった際、要請により国連総会で開催される緊急特別会議(emergency special session)です。今回はシリア問題をテーマに各学生が各国代表として模擬会議を実施しました。
現役国連職員とのパネルディスカッション
2週目はセミナーに代わって、日替わりでUNHCR、IOM、ILO、UNESCO、UNFPA、ILANUD(United Nations Latin American Institute for the Prevention of Crime and the Treatment of Offenders)、UNDP、FAO、PAHO(Pan American Health Organization)/WHO、そしてWMO(World Meteorological Organization)から職員の方々が登壇されました。
プラットフォームでのオンラインディスカッション
パネルディスカッションの後、課題として、UPeace生が使っているオンラインプラットフォームで300字程度の感想文をシェアすることが求めらました。このオンラインディスカッションでは、各パネラーの見解について述べても良いし、他の学生が投稿したコメントについて返答しても良い…というものでした。私にとっては初めての経験で不思議な感じでしたが、他の学生の方がどんなことを感じたり、考えたりしているかを知ることができ、とても良い機会でした。