国連平和大学(University for Peace) in コスタリカ:授業レビュー その4(ジェンダー、環境、持続可能な開発)
今回はUPeace2つ目のジェンダーの授業、「Gender, Environment and Sustainable Development(ジェンダー、環境、持続可能な開発)」についてご紹介します。
「Gender, Environment and Sustainable Development」
UPeace最初のジェンダーの授業だった「Gender Theories and Practices」では、基本的なジェンダー論をおさえ、それをベースに実社会で起こっている問題を理論的な視点から考える…というものでした。しかし、今回の「Gender, Environment and Sustainable Development」はコースの題目通り、環境や持続可能な開発がテーマとなっており、講義も具体的なケースの分析に主眼が置かれていました。
この授業では実際にコンサルタントとして国連をはじめ色々な機関とタッグを組んで働いている実務家の方が講師として登壇し、またジェンダーの学生以外に環境のコースであるRMSED(Responsible Management and Sustainable Economic Development、ラムセッドと呼ばれています )の学生と合同でした。
多岐に渡るテーマ
講義は基本的に講師による解説が半分、学生による事例分析の報告が半分でした。
講義では経済移民、人身売買(human trafficking)、性およびジェンダーに基づく暴力(Sexual and Gender-Based Violence/SGBV)、トラウマ、PTSDをはじめとするメンタルヘルス、気候変動、自然災害、土地剥奪(land grabbing)…など、多岐に渡るテーマが扱われ、それぞれのテーマについて各国の具体的なケースが解説されました。
学生による事例分析
ジェンダーとRMSEDの学生による事例分析(プレゼンテーション)では、学生がそれぞれ報告したいテーマを事前に選び、20分の時間の中でジェンダーの視点に基づく事例検討を行いました。アジア、アフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカ、中東…など、学生が多様な分世界中の事例が報告されました。
クラス全体でフィードバック
報告後、質疑応答もするのですが、クラス全体で報告者のプレゼンテーションについてフィードバックをしたのが印象的でした。プレゼンテーションの良かった点、改善点など、クラス全員で意見交換をするというのはなかなか無い機会でドキドキでしたが、英語がネイティブの学生から的確なコメントをもらえたり、自分でも気付かなかった部分を評価してもらえたりと、とても貴重な機会でした。