国連平和大学(University for Peace) in コスタリカ:授業レビュー その2(ジェンダー理論と実践)
前回ご紹介した「UPEACE Foundation Course」も無事に終わり、その後各コース(学科)の授業が始まりました。今回はその内、「MA in Gender and Peacebuilding(ジェンダーと平和構築、以下GPB)」の授業についてご紹介します。
「Gender Theory and Practices」
GPBとしての最初の授業は、「Gender Theory and Practices(ジェンダー論と実践)」でした。こちらではジェンダー学の中で展開されているいくつかの理論を取り上げてディスカッションし、実際の社会問題にどのような形で応用(実践)できるかについて学ぶことが目標とされています。
GPB専攻の学生とは?
今年のGPBは男性1人、女性10人の計11人で構成されています。出身国も日本人が2名である以外は全員が別々の出身地となっており、アイスランド、アルゼンチン、イタリア、インド、オーストラリア、カナダ、カメルーン、北アイルランド、フィリピンと、各大陸(アジア、アフリカ、オーストラリア、南北アメリカ、そしてヨーロッパ)からとてもバランスよく構成されています。
「授業」=「ディスカッション」
このクラスでは、教員による講義はありません。各学生が毎日交代でファシリテーターを務めて授業を進めます。予め読むべき文献が指定されているため(毎日約50ページほど)、ファシリテーター役の学生はその各文献について批判的に読み、ディスカッション用の質問を用意します。授業当日では、各文献の主張の要約や用意した質問をシェアし、ディスカッションを始めます。
ジェンダー論
ジェンダー論として挙げられるものは多くあるかと思いますが、こちらのクラスでは、フェミニズム論(第一波〜第三波)、インターセクショナリティ論、そしてクィア論がディスカッションのトピックとして扱われました。
実際に授業を受けてみて
授業は午前中(8:45~11:45)しかないのですが、文献の内容を理解するのにかなり時間がかかってしまい、結局午後以降(〜深夜)はリーディングに時間が割かれることとなりました。生まれて初めてジェンダー論を学ぶので仕方のないことかもしれませんが、もっと早く文献を読み込めるようになりたい…と思う今日この頃です。